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選挙制度

世界で採用されている選挙制度を比べてみよう

小選挙区制、比例代表制、並立制。名前は聞いたことがあっても、どんな制度か詳しくない人も多いのではないでしょうか。世界で採用されている様々な選挙制度を紹介し、どんな方法があって、どんな特徴があるのか、わかりやすく解説します。

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NOTEこの解説は小林修平が個人として発信するもので、チームみらいの公式見解ではありません。2026年9月25日現在の情報を元に執筆しています。詳しくはこちら

あなたの考えに近い選挙制度を探す

どんな選挙制度があって、どれが良い制度なのか、一緒に考えてみましょう。どの選挙制度がよいのかは、何を大事にするかで変わります。まずはあなたの考えに近い選挙制度を探して、興味を持ってみましょう。

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各回答と制度の仕組みの対応を0〜3点で採点し、全問を同じ重みで合計します。一致率は「合計点 ÷(採点した問数 × 3)× 100」を四捨五入した値です。「こだわらない」「わからない・スキップ」は計算に含めません。

点数は設計上の判断であり、制度の優劣や統計的な診断精度を示すものではありません。検証用データには、全設問・回答・配点・計算規則・配点理由・制度の前提と出典を収録しています。

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いま何が議論されているか

現在、衆議院選挙制度に関する協議会で、選挙制度の見直しが議論されています。議論は2つに分かれました。1つは、いまの制度を前提にした手直し。もう1つは、制度そのものを作りかえる抜本的な改革です。[1]

手直しで争点となっているのが、議員定数、つまり議員の人数です。与党は、比例代表を176議席から45減らして131議席にする法案を提出しています。[2][3]野党は、民意が反映されにくくなる、大きな政党に有利になる、などの理由から反対しています。[4]定数はむしろ増やすべきだという主張もあります。[1]

抜本的な改革は、議席の決め方そのものを見直す話です。衆議院はいま、小選挙区制と比例代表制を組み合わせた並立制という仕組みで選ばれています。[5]これを中選挙区制に戻す案、比例代表を中心にすえる案、組み合わせ方だけを変える案などが出ています。[6]

※2026年9月時点の状況。手直しは10月末をめどに結論を出すよう努め、抜本的な改革は有識者による第三者機関の答申を受けてから話し合う予定です。[7][1]与党の法案では、法律の施行から1年以内に協議会で結論が出なかった場合に、比例代表の議席が削減されます。[2]

4つの系統

選挙で代表を選ぶ方法はいろいろあります。この記事では、多数代表・比例代表・混合の3つの系統と、どれにも収まらない「その他」の4つに分けて、17の方式を紹介します。

01

多数代表制

小さめの選挙区票の多い候補が勝つ

02

比例代表制

大きめの選挙区票の割合で議席を配る

03

混合制

2種類の選挙区多数代表と比例を重ねる

04

その他

3つの独特な方式どの系統にも収まらない

※区分はInternational IDEA(民主主義・選挙支援国際研究所)のハンドブックに準拠しています。[8]IDEAは各国の選挙制度や民主主義の仕組みを調べて支援している国連のオブザーバーです。[9]IDEAは世界の制度を12の方式に整理しています。この記事では名簿式比例代表をIDEAのハンドブックに倣い拘束名簿・非拘束名簿・自由名簿の3つに分け、IDEAの区分に無い是認投票・多数派プレミアム制・連用制を加えて、17の方式としています。参考として、国の議会の選挙では使われていないクアドラティック投票も「その他」に添えています。

多数代表制

票を多く集めた候補や政党が勝つ系統です。多くは1つの選挙区から1人を選び、過半数に届かなくても最多なら当選します。民意をまとめて政権を作りやすい反面、勝った候補以外に入った票は議席につながりません。

小選挙区制

(FPTP)

FIRST PAST THE POST

(FPTP)

最も多く票を集めた1人が当選します。

特徴

1つの選挙区から1人を選ぶ方式です。大きい政党は票の割合より多くの議席を取りやすく、小さい政党は議席を得にくいため、二大政党に向かう傾向があります。[10]

投票のしかた

候補者の名前を1つだけ書きます。

当選の決め方

  1. 票を数える
  2. いちばん多く集めた候補が当選
  3. 過半数に届いていなくてもよい

メリット

  • 誰が勝ったのか分かりやすい
  • その地域の代表がはっきりし、地元の声を届ける相手が分かる[11]

デメリット

  • 死票が多く、本命でなくても勝てそうな候補に票を寄せる人が出る
  • 当選者が過半数の支持を得ているとはかぎらない
  • 1つの選挙区に立つ候補は数人にとどまり、選びたい人がいないことがある
  • 区割りの引き方で結果が変わる

採用事例

イギリス、カナダ、インドの下院。[10][12]

完全連記制

(BV)

BLOCK VOTE

(BV)

1つの選挙区から数人。定員と同じ数だけ書けます。

特徴

1つの選挙区から複数人を選び、定員と同じ数まで名前を書ける方式です。同じグループの候補にそろえて票を入れる人が多いと、最も大きいグループが議席のすべてを取りやすくなります。

投票のしかた

候補者の名前を、当選する人数と同じ数まで書きます。政党をまたいで選べます。

当選の決め方

  1. 票を数える
  2. 多い順に、定員の人数まで当選

メリット

  • 定員が複数なので候補が多く立ち、選べる人が増える
  • 政党をまたいで候補を選べる

デメリット

  • 最も大きいグループが議席を丸ごと独占できる

採用事例

モーリシャス[13]やフィリピンの上院[14]。レバノンは2017年の法律で比例代表へ移り(2018年の選挙から)[15]、クウェートは2012年に中選挙区制へ移りました。[16]

政党ブロック投票

(PBV)

PARTY BLOCK VOTE

(PBV)

1つの選挙区から数人。最多の政党が全議席。

特徴

1つの選挙区から複数人を選びますが、票は政党(候補者のチーム)に1つだけ入れ、最も多い票を得た政党がその選挙区の議席をすべて取る方式です。小選挙区制の決め方を、政党単位で複数人区に広げたものです。[8]

投票のしかた

政党(候補者のチーム)の名前を1つ書きます。

当選の決め方

  1. 政党ごとに票を数える
  2. 最も多い政党の候補者が、その選挙区の議席をすべて取る
  3. 過半数に届いていなくてもよい

メリット

  • 選挙区ごとに勝った政党がはっきりする
  • 書くのは政党名ひとつなので、投票のしかたが簡単

デメリット

  • 最も多い政党が選挙区の議席を独占し、ほかの政党に入った票はすべて死票になる
  • 票の割合と議席の割合が大きくずれやすい

採用事例

シンガポールの集団選挙区(4〜5人の選挙区が18、80議席)[17]、ジブチ(65議席のうち52)[18]。

123

優先順位付投票

(AV)

RANKED CHOICE VOTING

(AV)

順位をつけ、票を移して決めます。

特徴

1枚の投票用紙に順位を書き、票を移しながら1回の投票で決選投票と同じ結果を出す方式です。似た考えの候補が複数いても、1位に書いた候補が落ちた票は順位に沿って次の候補へ移ります。

投票のしかた

候補者に1位・2位・3位……と順位をつけます。

当選の決め方

  1. 1位の票だけを数える
  2. 過半数に届く候補がいなければ、最下位を落とす
  3. 落ちた候補の票は、同じ紙の次の順位へ移す
  4. 過半数に届く候補が出るまで繰り返す

メリット

  • 決選投票を別に行わなくても、過半数の支持を得た候補が決まる
  • 本命が勝ちそうになくても、1位に入れた票は次の順位へ移るので無駄にならない

デメリット

  • 1人しか当選しないので、議会全体のずれは残る
  • 幅広く2位に選ばれた中間の候補が、早い段階で落ちる[19]

採用事例

オーストラリアの下院、アイルランドの大統領選挙、アメリカのメイン州とアラスカ州(連邦議会などの選挙)[19]、ニューヨーク市の予備選挙。[20]

二回投票制

(TRS)

TWO-ROUND SYSTEM

(TRS)

過半数に届かなければ再投票します。

特徴

1回で決めず、過半数を取る候補が出るまで投票を重ねる方式です。1回目で上位に入らなかった候補の支持者がどこへ動くかで結果が決まるため、2回目に向けて候補者や政党のあいだで協力が生まれます。

投票のしかた

候補者の名前を1つだけ書きます。それを2回行います。

当選の決め方

  1. 1回目で過半数を取った候補がいれば、そこで決まり
  2. いなければ、上位の候補だけでもう一度投票
  3. 2回目はいちばん多く集めた候補が当選

メリット

  • 上位2人で争う2回目では、当選者が過半数の支持を得る
  • 決選が残るので、1回目は勝てそうかを気にせず本命の候補に票を入れられる

デメリット

  • 1人しか当選しないので、死票は多いまま
  • その過半数は2回目に投票した人の中でのもので、1回目に投票した全員の過半数ではない

採用事例

フランスの大統領選挙と下院。大統領選挙は上位2人で争います。下院は登録有権者の12.5%以上の票を得た候補が全員2回目に進むので、3人以上で争うこともあります。1回目で決まるには、有効票の過半数に加えて、登録有権者の4分の1以上の票も要ります。[21]

比例代表制

政党の得票の割合と議席の割合のずれを小さくする系統です。名簿式は、名簿の順番を票でどこまで動かせるかで3つに分かれます。死票は少なくなりますが、選挙区は広くなり、誰が議員になるかは名簿の作り方しだいで政党が決めることもあります。

拘束名簿式比例

(Closed List PR)

CLOSED LIST PR

(Closed List PR)

政党に投票し、名簿の順に当選します。

特徴

政党が決めた名簿の順で当選が決まる方式です。選挙区は、全国をひとつにする国と地域ブロックに分ける国があり、地域を小さく区切るほど1議席に必要な票の割合が増えて、大きい政党の議席の割合が高くなります。小さい政党も議席を得やすいため、ドイツの5%やイスラエルの3.25%のように、一定の得票率に届かない政党には配らないという線を置く国が多くあります。[22]

投票のしかた

政党の名前を書きます。

当選の決め方

  1. 各政党の票を1、2、3……と順に割る(ドント式、ほかの割り方の国もある)[23]
  2. 答えの大きいほうから議席を配る
  3. 誰が当選するかは、政党の名簿の順番で決まる

メリット

  • 票と議席のずれが最も小さい
  • 死票がほとんど出ない
  • 小さい政党も議席を狙えるので、選べる政党が多い

デメリット

  • 誰が議員になるかを有権者は選べず、政党が名簿で決める
  • 全国をひとつの選挙区にすると地域ごとの代表がいなくなり、地元の声を届ける相手がはっきりしない[24]
  • 地域ブロックに分けると、議席の少ない地域では票を集めても1議席に届かない政党が出る

採用事例

全国一区では、イスラエル(3.25%に届かない政党には配りません)[25]、南アフリカ(2024年からは無所属の候補も立てます)[26]。地域ブロックでは、日本の衆議院の比例代表(全国を11のブロックに分けます。名簿の同じ順位に並んだ候補は、小選挙区の惜敗率で順番が決まります)[5][23]、スペイン[27]、ポルトガル[28]。日本の参議院の比例代表も、1983年から1998年の選挙までは拘束名簿式でした。[29]

非拘束名簿式比例

(Open List PR)

OPEN LIST PR

(Open List PR)

候補者名で投票し、政党にまとめます。

特徴

政党の議席数は票の割合で決めつつ、その中の誰が当選するかは候補者個人の票で決める方式です。名前の知られた候補が集めた票は、政党全体の議席にもつながります。候補者に必ず投票し、票の数だけで順番が決まる国(フィンランド、ブラジル、日本の参議院)と、政党だけに投票することもでき、名簿の順を基本に個人の票が一定の線を超えた候補だけ繰り上がる国(スウェーデン、オランダ)があります。[30]選挙区は、日本の参議院のように全国をひとつにする国と、フィンランドやブラジルのように地域ブロックに分ける国があります。

投票のしかた

候補者の名前を書きます。政党の名前でも投票できる国があります。

当選の決め方

  1. 候補者に入った票を、その人の政党の票としてまとめる
  2. 合計をもとに、各政党の議席数を決める
  3. 個人の票が多い候補から順に、議席を埋める

メリット

  • 議席の分け方は票の割合どおりのまま、誰が当選するかを有権者が決められる

デメリット

  • 知名度の高い候補が集めた票がその政党の議席になり、その票で当選した人を有権者は選んでいない
  • 全国をひとつの選挙区にすると地域ごとの代表がいなくなり、地元の声を届ける相手がはっきりしない[24]

採用事例

日本の参議院の比例代表(2001年から。2019年からは、政党が順位を決める特定枠も置けます)[29][31]、フィンランド[32]、ブラジル[33]、チリ[34]、スウェーデン、オランダ[35][30]。

自由名簿式比例

(Free List PR)

FREE LIST PR

(Free List PR)

政党をまたいで、候補者に票を配ります。

特徴

票を複数持ち、政党の枠を越えて候補者に配れる方式です。候補者の票は政党ごとにまとめて議席数を決め、政党の中では個人の票の順で当選が決まります。パナシャージュとも呼びます。ルクセンブルクでは定員と同じ数の票を持ち、同じ候補に2票まで入れられます。スイスでは名簿に名前を書き足したり、消したりもできます。[36]

投票のしかた

票を複数持ち、政党の枠にとらわれずに候補者の名前を書きます。同じ候補に2票入れられる国もあります。

当選の決め方

  1. 候補者に入った票を、その人の政党の票としてまとめる
  2. 合計をもとに、各政党の議席数を決める
  3. 政党の中では、個人の票が多い候補から順に議席を埋める

メリット

  • 政党の議席数は票の割合で決めつつ、政党をまたいで人を選べる
  • 良いと思う候補が別々の政党にいても、どちらにも票を入れられる

デメリット

  • 票の配り方が自由なぶん集計が複雑で、なぜその人が当選したかを追いにくい

採用事例

スイス、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン。国会の選挙では、エクアドル、ホンジュラス、エルサルバドルも使っています。[36]

123

単記移譲式

(STV)

SINGLE TRANSFERABLE VOTE

(STV)

順位をつけ、余った票を次へ移します。

特徴

順位をつけた票のうち、当選に必要な数を超えたぶんと落選した候補のぶんを次の候補へ移す方式です。書き方は優先順位付投票と同じですが、当選者が2人以上いるので結果は票の割合に近づきます。

投票のしかた

候補者に順位をつけます。

当選の決め方

  1. 当選に必要な票数の線を決める
  2. 線を超えた候補は当選し、余った票は次の順位へ移す
  3. 誰も超えなければ最下位を落とし、その票も次へ移す
  4. 定員が埋まるまで繰り返す

メリット

  • 結果がほとんど票の割合どおりになる
  • 定員が複数なので候補が多く立ち、選べる人が増える
  • 同じ政党の中の誰を選ぶかも、有権者が決められる

デメリット

  • 余った票をどれから移すかの決め方で、当選者が変わる[37][38]

採用事例

アイルランドの下院、オーストラリアの上院、マルタ。[37]

議席の配り方について(ドント式とサンラグ式)

政党で選ぶ方式でも、票の割合をそのまま議席の数にはできません。議席は人数なので、4.2議席のような数にはならないからです。そこで、各政党の票を決まった数で順に割り、答えの大きいほうから1議席ずつ配っていきます。

日本の衆議院と参議院の比例代表は、1、2、3……と割る「ドント式」です。[23][39]スペイン、ベルギー、ポルトガルなど、多くの国が使っています。[40]1、3、5……と奇数で割るのが「サンラグ式」で、ドイツの連邦議会、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデンなどが使っています。[41]

割る数が違うだけで、結果は少し変わります。ドント式は最後の議席が大きい政党に回りやすく、サンラグ式は票の割合に近くなります。[40][41]ノルウェーやスウェーデンのように、最初に割る数を1ではなく1.4や1.2にして、小さい政党が1議席目を取りにくくしている国もあります。[41]「各党の考え方」に出てくるサンラグ式は、この配り方のことです。

10議席を4つの政党で分ける例(票の割合は仮の数字)
政党票の割合割合どおりならドント式サンラグ式
A党42%4.2議席5議席4議席
B党31%3.1議席3議席3議席
C党15%1.5議席1議席2議席
D党12%1.2議席1議席1議席

ドント式は各政党の票を1、2、3、4……で割り、サンラグ式は1、3、5、7……で割って、答えの大きい順に10個を取ります。この例では、10番目の議席がドント式ではA党に、サンラグ式ではC党に回ります。

※選挙区の広さは方式とは別の話で、全国をひとつにする国も、地域ブロックに分ける国もあります。日本の衆議院の176議席は、11のブロックに分けた拘束名簿式です。

混合制

多数代表と比例代表の2つの制度を重ねて使う系統です。2つを別々に数えて足す並立制と、比例の側で小選挙区のずれを埋める併用制があります。連用制は、並立制と併用制の中間の方式です。

並立制

(Parallel)

PARALLEL

(Parallel)

小選挙区と比例を別々に数えて足します。

小選挙区289
比例176

別々に数えて、そのまま足します。小選挙区の結果は、比例には影響しません。

特徴

小選挙区と比例代表を別々に行い、結果をそのまま足す方式です。小選挙区の議席の割合が大きいほど、全体の結果は小選挙区制の性格に近づきます。

投票のしかた

小選挙区では候補者の名前を、比例代表では政党の名前を書きます。

当選の決め方

  1. 小選挙区の当選者を決める
  2. それとは関係なく、比例の議席を政党の票に応じて配る
  3. 2つを足し合わせる

メリット

  • 小選挙区の分かりやすさと、比例の票の割合どおりを両方持てる

デメリット

  • 小選挙区の分のずれが残り、比例はそれを埋め合わせない

採用事例

日本の衆議院[5]、台湾[42]、フィリピン[43]、リトアニア[44]。イタリアも2018年と2022年の総選挙で使いましたが[45]、2026年秋に比例代表を中心にした制度へ改める法律が成立する見込みです。[46]

併用制

(MMP)

MIXED-MEMBER PROPORTIONAL

(MMP)

比例で議席数を決め、勝者を入れます。

比例の票で、各政党の議席数をさきに決める

小選挙区の当選者をこの枠の中に入れる

枠の大きさは比例が決めます。小選挙区で勝つほど、名簿から入る人が減ります。

特徴

比例代表の票で各政党の議席数を決め、その枠に小選挙区の当選者を入れる方式です。小選挙区でたくさん勝った政党ほど、名簿から入る人が少なくなります。

投票のしかた

小選挙区では候補者の名前を、比例代表では政党の名前を書きます。議席数を決めるのは比例の票です。

当選の決め方

  1. 比例の票から、各政党が取るべき議席数を決める
  2. 小選挙区で勝った人を、その枠に入れる
  3. 余った分を名簿から埋める

メリット

  • 小選挙区がありながら、全体はほとんど票の割合どおりになる
  • 地域の代表を選びつつ、政党の力関係は比例で決められる

デメリット

  • 小選挙区で勝った人が比例で決まった枠より多くなると、議席の総数を増やすか、勝った人を落とすかのどちらかになる

採用事例

ドイツの連邦議会[47]、ニュージーランド[48]。どちらも、比例の票が5%に届かない政党には原則として配りません。ドイツは小選挙区で3人以上、ニュージーランドは1人でも当選者を出せば例外です。[49]

連用制

LINKED

取った議席の数だけ割り算を進めます。

比例を配るときの割り算

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8

小選挙区で4議席取った政党は、5で割るところから始めます。勝った分だけ、比例の議席が回りにくくなります。

特徴

小選挙区で取った議席の数だけ比例の割り算を進めてから配る方式です。並立制と併用制の中間の性格で、小選挙区のずれをどこまで埋めるかは比例の議席の数で決まります。

投票のしかた

小選挙区では候補者の名前を、比例代表では政党の名前を書きます。

当選の決め方

  1. 小選挙区の当選者を決める
  2. 比例を配るとき、その政党が小選挙区で取った議席の次の数から割り始める
  3. 小選挙区で30議席なら、31で割るところから

メリット

  • 並立制よりも、票と議席のずれが小さくなる

デメリット

  • 小選挙区で勝った政党に比例で入れた票は、議席につながりにくい
  • 政党を小選挙区用と比例用に分けて届け出れば、仕組みを外せる

採用事例

1993年4月に民間の政治改革推進協議会(民間政治臨調)が提案し、日本の選挙制度の議論の中で使われてきた名前です。[50][51]イギリスのスコットランド議会とロンドン議会は、名簿の議席をこの割り算で配っています。[52][53]韓国も2020年から、比例の議席を小選挙区の結果と一部だけ連動させる方式を使っていますが、大きな政党が比例専用の別の政党を作る動きが起きました。[54][55]

その他

どの系統にも収まらない方式が5つあります。複数人区で1人だけ書く中選挙区制、定員より少ない数を書く制限連記制、順位を点数にして足すボルダ式、良いと思う候補すべてに印を付ける是認投票、比例代表に上乗せの議席を組み合わせる多数派プレミアム制などがあります。参考としてクアドラティック投票も紹介しています。

中選挙区制

(SNTV)

SINGLE NON-TRANSFERABLE VOTE

(SNTV)

1つの選挙区から数人。書くのは1人。

特徴

1つの選挙区から複数人を選び、有権者は候補者1人の名前を書く方式です。定員が複数あるので、小選挙区制より少ない票の割合で当選します。同じ政党から複数の候補が立つと、同じ政党の候補どうしも票を分け合います。[56]

投票のしかた

候補者の名前を1つ書きます。当選する人数が3人でも5人でも、書く名前は1つです。

当選の決め方

  1. 票を数える
  2. 多い順に、定員の人数まで当選
  3. 落ちた候補の票は、ほかへ移らない

メリット

  • 小選挙区制より死票が少ない
  • 同じ政党から複数の候補が立つので、選べる人が増える

デメリット

  • 同じ政党の候補どうしが票を取り合い、票が偏ると共倒れが起きる
  • 政党の票の配り方の巧拙で結果が変わる

採用事例

日本の参議院の選挙区(1回の選挙で2人以上を選ぶところ)と地方議会[56][57]、バヌアツ[58]。衆議院でも1993年の選挙まで使われ、台湾(2004年の選挙まで)[59]と韓国(1985年の選挙まで)[60][61]にも例があります。クウェートは2012年に導入しましたが[16]、2024年から議会が停止しています。[62]

制限連記制

(LV)

LIMITED VOTE

(LV)

1つの選挙区から数人。定員より少ない数を書きます。

特徴

1つの選挙区から複数人を選び、定員より少ない数の名前を書く方式です。最も大きいグループが議席を全部取りにくくなり、1人だけ書く中選挙区制と完全連記制の中間の性格になります。

投票のしかた

候補者の名前を複数書きますが、書ける数は当選する人数より少なくなっています。

当選の決め方

  1. 票を数える
  2. 多い順に、定員の人数まで当選

メリット

  • 書ける数が定員より少ないので、最も大きいグループ以外にも議席が回りやすい
  • 政党をまたいで候補を選べる

デメリット

  • 同じ政党の候補どうしで票を分け合うので、政党は立てる人数と票の割り振りに気を配る必要がある

採用事例

スペインの上院(定数4の州で、書けるのは3人まで)[63]。日本でも1946年の衆議院選挙で使われました。[64]

123

ボルダ式

(BC)

BORDA COUNT

(BC)

順位を点数にして、合計で決めます。

特徴

順位を点数に置きかえて足す方式で、1位に選ばれた数ではなく、順位全体の合計で決まります。多くの人から上位に置かれた候補ほど合計が高くなります。

投票のしかた

候補者に順位をつけます。

当選の決め方

  1. 順位を点数に置きかえる(4人なら1位3点、2位2点、3位1点、4位0点)
  2. 全員分を足す
  3. 合計が最も高い候補が当選

メリット

  • 1位以外の順位も結果に反映される

デメリット

  • 過半数が1位に選んだ候補でも、落ちることがある[65]
  • 本命を勝たせるためにライバルをわざと最下位に置く書き方が、結果に効いてしまう

採用事例

ナウルの国会(1位を1点、2位を2分の1点と数える修正版を、複数人を選ぶ選挙区で使います)。[66]アメリカの大学フットボールのハイズマン賞や大リーグの MVP の選考にも、配点を変えた形で使われています。[65]

是認投票

APPROVAL VOTING

良いと思う候補すべてに丸をつけます。

特徴

賛成できる候補すべてに印をつける方式です。1人の有権者が複数の候補に票を入れられ、印の数がそのまま候補の得票になります。

投票のしかた

受け入れられると思う候補すべてに丸をつけます。何人でもかまいません。

当選の決め方

  1. 丸の数を数える
  2. 最も多い候補が当選

メリット

  • 似た候補が何人出ても、票が割れない
  • 順位をつけるより書き方が簡単

デメリット

  • 本命と「許せる候補」を同じ1票で数えるので、許せる候補にも印をつけると本命の当選を妨げることがある
  • 1人しか当選しないので、議会全体のずれは残る

採用事例

是認投票そのもので国の議会を選んでいる例は現在ありません。ラトビアが、比例代表の名簿の中の候補に賛成や反対の印をつける、似た仕組みを使っています。かつてギリシャが議会の選挙に使っていました(1864年から1923年まで)。[67]アメリカのセントルイス市が、市長などを選ぶ予備選挙で2021年から使っています。[68]ファーゴ市も2020年から使っていましたが、2025年にノースダコタ州の法律で禁じられました。[69]

多数派プレミアム制

MAJORITY BONUS SYSTEM

比例で配ったうえで、1位の政党に議席を上乗せ。

特徴

比例代表で議席を配ったうえで、票が最も多かった政党や連合に決められた数の議席を上乗せする方式です。票の割合をなるべく保ちながら政権を作りやすくする狙いがあり、上乗せの大きさや条件は国ごとに違います。

投票のしかた

政党の名前を書きます。名簿式比例代表と同じで、候補者に印をつけられる国もあります。

当選の決め方

  1. 政党の票の割合で議席を配る
  2. 1位の政党や連合に、決められた数の議席を上乗せする
  3. 国によっては、条件に届かなければ上位2つで決選投票をして、勝った側に上乗せする

メリット

  • 比例代表の性格を残しながら、1位の政党が過半数を取りやすくなる

デメリット

  • 上乗せのぶんだけ、1位の政党の議席が票の割合より大きくなる

採用事例

ギリシャ(1位の政党の得票率に応じて20〜50議席を上乗せ。2023年6月の選挙から)[70][71]、サンマリノ(勝った連合に60議席のうち35議席。過半数の連合がなければ上位2つで決選投票)[72]。イタリアも2006年から2013年の選挙で、1位の連合に630議席のうち340議席を保証していました。[73]2026年秋に成立が見込まれるイタリアの新法にも、42%を超えた1位の連合に下院70議席・上院35議席を上乗せする仕組みが入っています。[46]

クアドラティック投票

参考

QUADRATIC VOTING

参考

持ち点を配り、票を重ねるほど高くつきます。

特徴

投票する人に同じ持ち点(クレジット)を配り、候補や案に何票入れるかを自分で決める方式です。票を重ねるほど多くの点が要るので、強く望むものに票を集めるか、広く配るかを選べます。経済学者のグレン・ワイルが2012年に提唱し、2018年の著書で広く知られました。[74][75]

投票のしかた

候補や案ごとに、何票入れるかを書きます。1票は1点、2票は4点、3票は9点と、使う点の合計が持ち点を超えないようにします。

当選の決め方

  1. 候補(案)ごとに、入れられた票の数を足す
  2. 票の数が多い順に決まる
  3. 1人が入れられる票の数は、持ち点の残りで決まる

メリット

  • どれをどのくらい強く望むかを、票の数で伝えられる
  • 人数は少なくても強く望む人の声が、結果に反映されやすい

デメリット

  • 投票する人どうしが示し合わせて票を集めると、しくみが崩れやすい
  • 1人が複数の名義で投票できないように、本人確認が欠かせない
  • しくみが複雑で、票の使い方を間違えやすい

採用事例

国の議会の選挙で使われた例はありません。アメリカのコロラド州下院の民主党議員団が2019年に、予算をつける法案の優先順位を決めるために使いました。台湾の総統杯ハッカソンや、ブラジルのグラマード市議会でも使われています。[75][74]

参考枠

国の議会の選挙で使われた事例はないため、参考として載せています。

各党の考え方

各政党のスタンスを一覧にしています(議席数順)。各党の公約や協議会での発言をもとに記載しています。

  1. 自由民主党

    316議席

    定数削減
    1割減が公約。協議会で結論が出なければ比例だけを45減らす法案を維新と共同で提出し(6月)、協議会で結論を得ることが大前提だとする。
    抜本改革
    民意の集約を重視。現行の並立制の維持が党内の多数意見だが、中選挙区制も代わり得る選択肢とし、当面は比例復活に必要な最低得票率の引き上げなどの手直しを提起。
    備考
    協議会の座長は自民党の鈴木馨祐議員。党内の調査では、抜本改革に6割が否定的(2025年12月)。
  2. 日本維新の会

    36議席

    定数削減
    1割減で465から420にするのが適正だとする。協議会で結論が出なければ比例だけを45減らす法案を自民と共同で提出し、臨時国会での実現を首相に伝えた(9月16日)。
    抜本改革
    民意の集約を重んじ、並立制の中で小選挙区制を強める。公約では並立制の廃止や中選挙区制の導入も検討対象に挙げる。
    備考
    定数削減を自民との連立の条件にした。比例復活に必要な得票率を10分の1から6分の1に引き上げることも主張。
  3. 国民民主党

    28議席

    定数削減
    選挙制度の抜本改革とセットで、人口減少に合わせて定数を減らす考え。比例だけを45減らす与党の法案には反対し、審議入りを認めないよう他の4党とともに議長に要請(6月)。
    抜本改革
    中選挙区連記制を一案として提案。衆参一体の議論と、人口以外の要素を区割りに加味するための憲法改正も求める。
    備考
    28人のうち20人が比例選出。
  4. 公明党

    28議席

    定数削減
    議論は否定しないが、比例だけの削減には断固反対。定数は制度全体と一体で議論。
    抜本改革
    抜本改革として都道府県・政令指定都市・特別区ごとの比例代表制、現行制度の見直しとして連用制を提案。協議会では中道改革連合が連用制を提案した。
    備考
    2月の総選挙では中道改革連合として当選した28人。
  5. 民主改革の会

    18議席

    定数削減
    比例だけの削減に反対(前身の中道改革連合としての方針)。
    抜本改革
    連用制を有力案とする(中道改革連合の案)。党としての方針は、結党後まだ示していない。
    備考
    9月に結党した立憲民主党系の新党で、綱領は中道改革連合を引き継ぐ。
  6. 参政党

    15議席

    定数削減
    現行制度のままの定数削減には反対し、比例だけを45減らす法案の審議入りにも反対(6月)。衆参の制度の根本的な見直しと公設秘書の拡充がセットなら賛同するとする。
    抜本改革
    衆議院は全国11ブロックの完全比例代表制、参議院は全国一区の完全比例代表制。小選挙区を残すならドイツ型の併用制を提案。
    備考
    15人はすべて比例選出。
  7. チームみらい

    11議席

    定数削減
    比例45減に反対。減らす根拠がないとする。
    抜本改革
    小選挙区比例代表並立制を維持したうえで、小選挙区に優先順位付投票、比例にサンラグ式(1、3、5……と奇数で割る)を提唱。
    備考
    11人はすべて比例選出。9月10日には野党4党で、有識者の調査会を設けて1年以内に結論を得るよう協議会の座長に提言。
  8. 日本共産党

    4議席

    定数削減
    反対。定数は500に戻す。
    抜本改革
    小選挙区制を廃止し、全国11ブロックごとの完全比例代表制にする。
    備考
    4人はすべて比例選出。9月18日の幹事会では、定数削減を前提にした座長試案は認められないとして、とりまとめ案から削減の記述を削るよう求めた。

※議席数は2026年2月の衆議院総選挙の結果。[103]公明党は9月に中道改革連合を離党した28人、民主改革の会は9月24日に活動を始めた時点の18人です。[104][92]複数議席の政党を掲載しています。主張は2026年9月時点のもので、変わることがあります。

INSIGHT

小林修平

チームみらい 衆議院議員

選挙制度については何十年もの間、様々な有識者によって議論がなされてきました。健全な民主主義の発展に向けて、この選挙制度改革に注目が集まってきたことは、素直に喜ぶべきことだと思います。

さて、最も優れた選挙制度とは何でしょうか。この記事で紹介したとおり、どの方法にもメリットとデメリットがあり、100点満点の制度は存在しないのかもしれません。私が考える理想の選挙は、自身の考えに近い候補者に素直に投票できること、そしてその意思が最大限反映されることです。

現在の衆院選は小選挙区比例代表並立制で、定数465のうち289が小選挙区、176が比例代表です。では、議席の6割超を占める小選挙区は、素直に投票できる制度になっているでしょうか。

「本命は勝ち目がなさそう、死票になるぐらいなら別の人に投票しよう。」

「この候補者にだけは勝ってほしくない、だから対抗馬に投票しよう。」

「そもそも選択肢がない。応援している政党から候補者が出ていない。」

いずれも小選挙区制で起こりがちな課題で、素直に投票できるとは言い難い状態です。

小選挙区制では、各選挙区で最も多くの票を得た候補者だけが当選するため、第1党の議席の割合が、得票率を上回りやすくなります。例えば、2026年2月の第51回衆院選では、自民党は小選挙区で全国の得票の約49%を集め、小選挙区の議席の約86%を獲得しました。このように、票で示された支持の割合以上に、議席が第1党に集中することがあります。

投票した人の意思を議席に反映させるなら、比例代表の比重を高めるほうが死票は減り、得票どおりの議席配分に近づきます。一方で、単独過半数の政党が生まれにくくなり、連立を組むための交渉や政党間の調整に時間がかかるという懸念もあります。民意をより忠実に反映することと、安定した政権のもとで意思決定を進めることを、どう両立させるかが問われているのかもしれません。

各政党や議員の皆様に於かれましては、それぞれの立場からではなく、どの制度が日本の未来にとって良いのか、フラットな視点で議論されることを切に願います。

私個人としては、素直に投票できる状態とは言い難い小選挙区制は見直されることを望みますし、死票の少ない比例代表の比重を下げる議席数削減には明確に反対の立場です。

ちなみに、自分で用意した選挙制度マッチングをやってみたところ、私の考えに近いのは「非拘束名簿式比例」そして「単記移譲式(STV)」という結果でした。非拘束名簿式は参議院全国比例で既に採用されています。単記移譲式はチームみらいが提案している「優先順位付投票(RCV)」を、一人ではなく複数人を選ぶ形に広げたものですね。第一希望の候補が落選しても票が次に選んだ候補へ移るので、一人の中にあるいろいろな思いを活かせるのは、プルラリティ的な選び方なのかなと思います。


もうひとつ私が注目しているのは、若い人の意見はどれくらい国政に届いているのか、という点です。「若い人が選挙に行かないのが悪い」と切り捨てる前に、「選挙に行っても何も変わらない」という閉塞感を取り除く必要があると考えています。

人口比率に着目してみましょう。有権者を若年層(18〜39歳)、中年層(40〜59歳)、高齢層(60歳以上)に分け、有権者の構成比と、第51回衆院選(2026年2月、投票率56.26%)の年代別投票率を掛けて求めた実際の票の構成を並べると、次のようになります。

有権者の年代構成と、第51回衆院選で投じられた票の年代構成(推計)
年代有権者数構成比投票率票数票の構成比
若年層(18〜39歳)2,619万人25.3%45.0%1,179万票19.9%
中年層(40〜59歳)3,386万人32.7%59.2%2,004万票33.8%
高齢層(60歳以上)4,349万人42.0%63.0%2,740万票46.3%
計1億353万人100%57.2%5,924万票100%

有権者数は総務省統計局「人口推計」(2024年10月1日現在)の各歳別の日本人人口から18歳以上を集計。[105]票数は、総務省の抽出調査による年代別投票率(10歳代43.45%、20歳代39.01%、30歳代50.89%、40歳代56.16%、50歳代61.90%、60歳代70.24%、70歳代以上59.33%)を各歳の人口に掛けた推計です。抽出調査なので、全体の投票率56.26%とは一致しません。[106]

仮に有権者が全員投票しても、若年層の票数は高齢層の6割ほどです。実際の投票率を掛けると4割強まで下がります。有権者数では1.7倍だった高齢層との開きが、票数では2.3倍に広がる計算です。

この偏りを是正する発想として、1票に重みをつける方法があります。たとえば若年層の1票を1.27倍、高齢層を0.91倍とすれば、投票結果の世代構成は有権者構成に戻ります。紙の投票では現実的ではありませんが、デジタル投票が普及した先には、誰が誰に投票したかを秘匿したまま、重み付きで集計することは技術的に実現可能だろうと考えます。

もちろん偏りは年齢だけではありません。地域や性別、所得など、様々な要素で声の届き方に差が生じています。「誰の声が投票箱に届き、誰の声が届いていないのか」、民意を映す制度を設計するには、まず鏡のゆがみを測る必要があります。

ここで問われるのは「平等とは何か」です。憲法は法の下の平等を定め、そこから「1票の重さは等しくあるべき」という投票価値の平等が導かれています。選挙人の資格を性別や収入などで差別することも明文で禁じています。いずれも尊重されるべき原則です。ただし「1人1票、どの票も同じ重さ」という形式の平等を守った結果として、世代間で声の届き方に2.3倍の差が生じています。この状態は果たして平等と呼べるのか。現行の憲法解釈で直ちに認められる話ではないことは承知の上で、憲法も含めて議論の対象からは外すべきではないと私は考えています。

重み付けは一つの選択肢にすぎません。選挙権年齢を引き下げたり、ドメイン投票方式(子どもの分を親が投票する案)を採用するなど、まずは若い世代の声が構造的にどれだけ小さく扱われているかを数字で共有し、正面から議論することが第一歩だと考えています。


いま国会で議論されている様々な法案や制度改正など、得られた情報や知見をありのまま公開してみようということで、本ウェブサイトで「EXPLAINER」シリーズを始めてみました。私の考察パートを除いて、できるだけ公平中立な内容になるように、AIにファクトチェックを何度も指示しながら開発しました。今後も余裕があれば不定期に情報を整理して公開してみようと思います。党派を超えて様々な議員や有識者の考察も聞いてみたいですね。この取り組みが良いと思われた方は、ぜひSNSでいいねやリポストいただけると励みになります。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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この解説ページは、小林修平が個人として作成し、発信するものです。所属するチームみらいの公式見解ではなく、党の政策や方針を示すものでもありません。
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どの選択肢を選んだかは送信せず、一致率の計算はお使いの端末の中で行います。診断を終えたときに、結果の上位3つ(同率のときは同じ順位の制度すべて)の制度の名前だけを送信し、1位3点・2位2点・3位1点として制度ごとの合計点に加え、診断を終えた件数を1つ数えます。回答の内容、一致率、送信した日時など、個々の診断を結びつける情報は保存しません。同じ方が何度でも送信できる仕組みのため、集計は厳密な統計ではありません。
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参考文献

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  85. 国勢調査の速報値発表を受けて 玉木代表ぶら下がり会見(国民民主党、2026年5月29日)
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  89. 中道が新たな形態へ移行(公明党ニュース、2026年9月17日)
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※どの国がどの方式を使っているかは2026年9月時点で調べたものです。選挙制度は変わります。